メルセデスベンツ C200(W205)試乗レビュー・レポート

メルセデスベンツ C200(W205)に試乗してきましたので、
そのレポートを共有します。
※2018年の記事です。

■まとめ

・乗り心地はエアサスの貢献度が高い(特に後席)
・2Lターボは1200rpmから300N・mをたたき出すダウンサイジングのお手本。
  ただし官能性はイマイチ
・5人乗車もDセグメントセダンにしては上出来
・新型CLSが格好いい(外装も内装も)

■詳細

●乗り心地
まずは気になる乗り心地から。

C200にはエアサスが標準装備であり、これが車内の快適性に対して
実に良い貢献をしています。
エアサスと言っても一昔前のクラウンのようにふにゃふにゃとした足回りではなく、
欧州車のようにしなやかな足回りを実現 しているところはさすがメルセデスだと思います。
(→欧州車並みとなった新型クラウン試乗記はこちら)

アスファルト路面にできた轍を通った時のような非常に細かな振動であっても、
身体に伝わるころにはうまくかき消されていますし、
歩道の縁石を降りる時のような少し大きめの段差でも、
すっといなしてショックを吸収するうえ、1回の振動ですっとおさまります。
段差のあるマンホールの上を片輪だけが通る時でも、
確かに多少の揺れは感じますが、その角は十分丸められており不快感はありませんでした。

以前、C180(非エアサス)にも試乗したことがあります。
こちらも確かに優秀ですが、エアサスと比べると分が悪いのは
今回Dセグメントであってもエアサスを載せてきた
メルセデスの判断からも裏付けられることと思います。

あとはランフラットタイヤでないのも、柔らかな乗り心地の一翼を担っていると思います。
BMWがランフラットタイヤを履きこなしているのに追従して、
一時メルセデスもランフラットタイヤを履いていましたが、
乗り心地を追及するあまり、方針をがらりと変えたようですね。

今回は街中の試乗のみで速度域も低速でしたので、
また日を改めて高速域での乗り味も体験したいと思います。

さて、エンジンは2Lターボ、回転数1200rpmから300N・mをひねり出す、
省燃費と高出力を兼ね備えたダウンサイジングのお手本のようなエンジンです。
もはや3L NAエンジンも顔負けの出力となっています。

ディーラーから出てすぐ、前の車と距離がありましたので
早速チャンスとばかりにグッと踏んでみましたが、
9速のトランスミッションと相まって、なかなか期待を裏切らない加速をしてくれました。
もちろん変速ショックなどが感じられることはありません。
ターボラグも、あまり感じられないですね。
ターボのせいなのか、踏み加減と加速感がリニアでないのは少し気になりましたが、
それも慣れの範疇のように思います。

この時のアジリティ設定はコンフォート、ということで、
加速などの乗り味も激しくない味付けになっているようでしたが、
特に普通の人であれば十分常用できるものだと思います。
ちなみにコンフォートはデフォルトの設定で、
他のアジリティ設定に変更した後、エンジンを切ってしばらくは
その設定が保持されるそうですが、
ある時間が経つと次に乗る時には、再びコンフォートに戻るようです。

なお、デフォルトのコンフォートであっても、ふにゃふにゃとした足回りではなく、
またスポーツプラスに変えると足回りもグッと引き締められ、
エンジンも回転数も高めに設定されます。

Dセグメントのセダンとして車重も1540kgと中庸ですが、
3L NAクラスの出力でもって、まず日常で困ることはないでしょう。

欲を言えば、気になったのはエンジン音ですね。
アイドリング時もそうですが、良くも悪くも主張傾向にあるエンジン音です。

加速時には、少し機械的でガーッという勇ましい音で、
スルスルと気持ちよく回るといった上品さはあまりありませんが、
ともかくしっかりと己の役割を果たしているような印象を受けました。

半分デジタルのメーター

この辺りは気持ちよく回せると言うことに重きを置いた、
BMW のエンジンとは設計の方針がそもそも違うのでしょう。
BMWは6気筒から4気筒にダウンサイジングするにあたり、
シルキーシックスで知られる6気筒のスムーズさをできる限り損なわないことも、
重要な一つの指標だと聞いたことがあります。
だからこそ、BMWの4気筒ターボエンジンの最大トルクは270N・mとメルセデスよりも少なく、
発生回転数も1350rpmと若干高くなっているのかもしれません。

メルセデスは、エンジン本来の仕事をきっちり果たすため、
スムーズさや音などは、割り切ってエンジンを作り込んでいるのでしょう。

我が家では、後ろ席も活用される機会が多いです。
後席左側にはチャイルドシートが鎮座し、そのうえで5人乗車することもあります。
今所有しているBMW 3シリーズ(E90)では、ひいき目に見ても
チャイルドシートと大人二人が横に並ぶには窮屈です。

その点、今回試乗の際に同様の乗り方で後席の快適性を試してみましたが、
さすがにゆったりとした余裕はないものの、Dセグメントのセダンとしては、
中距離程度の移動であれば日常使いとしても許容できる範囲 のように思います。

そこそこ広めの後ろ席

セダン後席の欠点として、リアタイヤのホイールアーチの部分が後ろの席に食い込むことが挙げられますが、
今回試乗したC200では、ホイールアーチのために出っ張っている部分のクッションが
非常に柔らかく作られており、快適性をそこまで損なうような感じではありませんでした。

画像で言えば、このあたりですね。

Dセグメントセダンとしては、ホイールベースも広くとられており、
特に足元も問題になるような窮屈さはありませんでした。

●インテリアなど
インテリアは、もう今更言うまでもないですが、非常に高品質ですね。
ウッドも一枚板を使用しており、リッドも含めて木目がそろっています。
操作部分もプラスチッキーではなく、メタルの光沢が映えております。

近年ではシフトレバーやパーキングブレーキも、クルマの電子化に伴って
指先一つで動かせるようになったり、そもそも手動で行う必要すらないものも増えてきました。
メルセデスもその例に漏れず、シフトレバーはブレーキさえ踏んでおけば右手で自由自在で、
パーキングブレーキに至っては、シフトレバーやアクセル操作に同調して
自動で解除されたりするようになっています。

例えば車を出発させる際、パーキングからドライブにシフトレバーを入れ、
その状態でアクセルを踏むだけでシフトブレーキが解除されます。
駐車する際も同様で、ドライブからパーキングに入れて、
エンジンを切ると自動でパーキングブレーキがかかるようになっているとのことです。

また、個人的に非常に便利だと思った機能としては、
信号待ちなどでブレーキを踏んで車を止めている時に、ブレーキをさらにぐっと奥まで踏み込むと
ブレーキがホールドされ、ブレーキペダルから足を離してもブレーキがかかったままになります。
街乗りや渋滞時には、ブレーキを踏んだままだと脚の疲労を覚えたりしますが、
メルセデスのこの機能があればそのような心配はありません。
パーキングブレーキで止めるのと違って、ブレーキランプが光りっぱなしというのも良いですね。

運転席のシートやステアリングの位置調整、はたまたトランクリッドすら電動で閉じることができるのに、
助手席側のシートは手動調整のようでした。
このクラスであれば、電動での調整は標準装備にしておいてほしいですね。

ステーションワゴンについてもテールゲートは電動でした。
しかし、窓ガラス部分のみを開けることはできませんでした。
Eクラスワゴンでもできず、メルセデスでこれが可能なのはVクラスのみのようです。
狭い駐車場などでテールゲートにガバッと開かれると困る時に役立つのですが、
BMW 5シリーズのワゴンはできるくらいのもので、あまり搭載されていない機能のようですね。
まぁワゴンなら、後席からトランクに放り込めばいいだけの話なのですが。。

トノカバーはもちろんついている

最近のメルセデスは、あの印籠のように効き目のあるスリーポインテッドスターを大きく掲げた
アバンギャルドのエクステリアを重要視しているようで、
特にEクラス以上でなければ、あのボンネット上に立った気品溢れる
スリーポインテッドスターのマスコットとはご縁を持てずに納車を迎えてしまいがちです。

ところが、そんな貴方に朗報です。
実は、あの華麗なマスコットはお願いをすれば後付できるようです。
つまり、アヴァンギャルドのマスクに、スリーポインテッドスターのマスコットを立てるという、
ワイルドさと気品を同時に兼ね備えた愛車への変貌を、まさに実現できるということです。

ちなみにマスコットのお値段は7000円ぐらいとのこと。
意外に高くないですね?

●番外編
丁度この日、新型CLSクラスが 展示車としてやってきたようです。

インターネットで新車情報を見て、非常に魅力的なエクステリアだったので
脳裏に焼き付いておりましたが、実物を見てますますその迫力にトリコになった次第です。

次のAクラスもこの顔になるようで、うらやましい限りです。
次の次のCクラスまで待てば、この顔になるのでしょうか。

内装も生で撮らせてもらいました。

シルバー調のウッドは赤のインテリアと非常に相性が良く、
その高級感でもって、 ほんの短時間でしたが 魅了されるには十分でした。
西日で見づらいのはご愛敬、、ハロー効果なのかもしれません。

ベースとなるプラットフォームは、これまでのCLSと同様にEクラスと共用だそうです。
それにしても、BMW 6シリーズと言い、フルサイズクーペは格好いいですね。

それから、試乗を終えて帰ったきた時に、Gクラスが駐車場に入ってきたので
新型の Gクラスについても尋ねてみましたところ、
大阪のグランフロントに39年ぶりにモデルチェンジをする Gクラスが展示されているようです。
価格帯としてはCクラスよりも少し上になりますが、踏襲しつくされた実績の塊から、
根本的に刷新され現代の競合車種を打ち止めせるようなクルマに出来上がっているようですので、
こちらも興味(と金銭的余裕)のある方はぜひご試乗を。

ちなみにメルセデスの場合、試乗はあらかじめ伝えておけば高速区間でも乗れるようですし、
家まであらかじめ試乗車を運んでもらい、普段通っているルートで試乗車の 乗り味を体験することもできるようです。

■あとがき

いきなりディーラーに乗り付けるて試乗を依頼するも、
さすがはメルセデス、すぐにクルマを手配していただけました。

今回は決められたルートでの短時間の試乗でしたが、
Cクラスはメルセデスの人気車種として、またDセグメントセダンの王者だけあって
さすがに非の打ち所がないような結果になりました。

さらには、年内にもマイナーチェンジされたCクラス新型が国内にやってくるということもあり、
また新しい Cクラスにも試乗させてもらいに行きたいと思います。
次はさらにダウンサイジングが進み、3気筒になりながらも、
今の4気筒エンジンよりも出力が向上していると、ディーラーの方は仰っていました。

古い頭の私としては、気筒数はこれ以上減らさないで、、なんて思ってしまったりもします。

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